alzmaのブログ

アルツハイマー型認知症になった母との暮らし

早朝の事

私が子供時代から母は早起きだから、母に睡眠時間があるのだろうか?と当時不思議に思った。

私の子育て中は、私の家の隣に、母の家庭菜園があって、私が起きたころには一仕事終えた母がいたものだ。

認知症が進み更に早起きだ。というより薬を飲むことで5時間寝るのが精一杯。春になり夜明けの早い今、目覚めてからはじっとしていられない。

朝6時前に私を起こしに来た。母が歩いたところに枯葉や土がついている。テーブルに少しだが茶色い何か、よく見ると血が付いていた。

母の左手の甲に血が付いていて、上着もカーディガンも肌着も袖口が濡れて、背中には枯葉や草が付き、ひざ下はぐっしょり濡れていた。鼻の頭には泥が付いていた。

どこに行ってきたの?そんな愚問をついしてしまう。もちろんどこにもいっていないと答えるし、覚えていないことは知っている。

全部着替えた。その時気になったのは手の傷だけだったけど「腰が痛い。もう80や90や100にもなるんだから、痛くても仕方ない。いたたたたいたたたた。あー腰が痛い」と痛そうだった。多分年齢は多めに言っている。ちょっと面白い。

湿布を貼ろうとしたら、「つめたっつめたっ。もー。温めてからにしてよ。やーだにそんなの」不機嫌極まりない。

その日はデイサービスで入浴の日だったからよかった。看護師さんも観察してくれた。

その翌日は首が少し痛いようだった。それより膝の黒ずみが痛々しかった。

本人は手の甲のかさぶたを擦りながら、これは何かなあ?取れないなあと、気になるようだった。

その程度の事で良かった。

鍵をかけ忘れた家族は、本人よりシュンと落ち込んでしまった。