alzmaのブログ

アルツハイマー型認知症になった母との暮らし

虫の知らせ

二週間ほど前、急に実家の事を思い出し、豊川に住むお兄さんとお義姉さんに、しばらく会ってないなあ、きっと仕事が忙しくて帰ってこれんのだと思う、としきりに言った。実際お兄さんには、もう何年も会っていない。

お兄さんは長男だから、80歳を超えている。建設業を営んでいたが、怪我をしてから不自由になり、会社は息子さんが引き継いでもう何十年も経つ。

そして先週末、お兄さんの訃報の知らせが来た。

妹と私で母には伝えないと決めた。私もご無礼してお別れに行かなかった。

お義姉さんは母と同い年らしく、母の中には対抗意識のようなものを、私は感じていたが、晩年、いつも母を気にかけ、私にも優しくしてくれて、あったかい人だと思う。

この隣村の出身で、結婚してから豊川に引っ越し、息子三人を育て、会社経営の夫を支え、子育ての後は夫の介護。苦労は計り知れないのに、私には優しい言葉と笑顔と、いつもお土産をくれる。

母は、大好きなお兄さんの最期を何となく察していたように思う。こういうのを虫の知らせって言うのかな?